LATCH 駅員日誌

日付
2024/03/18
駅名
神田駅
氏名
咖山 喱人

「仲間」と書くと聊か面映ゆいが、確かに彼らを仲間だと感じている。

記事

某月某日。

 

雷電くんと夜の電車に揺られ、着いたのはとある街。

今年の彼の誕生日には、例の店へ連れて行こうと決めていた。

 

店を見た瞬間の、雷電くんの驚いた顔と言ったら!

「うわ咖山氏まさかのサプライズ」という友の柔らかな低い呟きに、心の中で愉悦を覚える。

 

初めて雷電くんとあの店で洋食を食べてから、様々な事があった。

あの時からそう時は経っていないようにも思えるし、長い時間を旅している気もする。

 

あと少しで、合宿期間が終わりを告げる。

エレガントブロックの皆と過ごした時間も、己にとっては稀有な経験だった。

「合宿が終わってもまた皆で集まりたいね」と言ったのは綜馬くんだ。「仲間」と書くと聊か面映ゆいが、確かに彼らを仲間だと感じている。

 

仲間と言えば、神田駅の同僚が己のスタンプを作ってくれた。

雷電くんが早速押して、台紙と共に見せてくれた。

己から彼にサプライズを仕掛けた筈が、彼からもサプライズを返されて仕舞った。

 

自分一人だけの利益を求めては『本当の幸い』は得られないという。

選挙期間中に、繰り返しこの事を実感した。

だが己にとって最も幸いな事は、眠りから目を覚ましても、友も仲間も変わらずそこに居るという事だ。

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