LATCH 駅員日誌

天気は快晴。とても気持ちのいい昼下がり。

こうして、大きな波風もなく毎日が過ぎていくことに幸せを覚えるけど……穏やかな日々だけでは退屈な気がしてしまう。こんなふうに思うのは、贅沢かなぁ。

LATCHの未来のために開催される「エキメン総選挙」。メンバーの中でもいろいろな意見があるみたいだし、それも理解はできるけど、ぼくは、やる価値はあると思っている。

合同ライブに、フェスの開催――ぼくたちはいつも自分たちの限界を超えることに挑戦して、それぞれが成長し、絆を深めてきた。だからきっと、今回の総選挙も有意義なものになるに違いないと、ぼくは思う。

それに……この話を受けて、不思議とワクワクしている自分に気づいたんだ。まるで、初めて上京した時みたいにね。

新しい自分になれるかもしれない、もっと成長できるかもしれない、なんて……年甲斐もなく考えているのは、ちょっとだけ気恥ずかしいからみんなには内緒にしておこうかな。

合同ライブのオーディションでは審査側に回っていたから、こうした形で「選ばれる側」になるのは初めてだ。緊張もするけど、人生経験の豊富さと鉄道の知識量、想いの強さなら負けない自信がある。若い子には負けていられないからね、精一杯、頑張るよ。