LATCH 駅員日誌

ファンタジスタブロックの楽曲が、ようやく公開される運びとなった。

新曲は僕がプロデュースし、メンバー全員で作詞をしている。彼らなら僕の予想もつかない物語を見せてくれるだろうと、新たな一頁を開くような思いで采配を振るった。

鉄向省からこのブロックを発表された時、なんとも面白いことをしてくれると思ったものだ。

ファンタジスタ――他者をハッと驚かすことのできる芸術性と独創性を持ち合わせた者達。

僕はこのブロックの面々をそう見ている。

そして、そのような期待を込められてこのブロックが作られた、とも。

期待されるのは、悪くない。

彼らと共にその期待に応えたいという気持ちも、多少なりとも芽生えていた。

主宰側にまんまと踊らされているに過ぎないのかもしれないが……それもまた一興。

それほどまでに、僕はこの面々で生み出す楽曲は素晴らしいものになると予見していたということか。

この曲がパッセンジャーの元に届く日が、実に待ち遠しい。