Unit
ユニット
てっぱれたい



ユニット名の由来
《前編》
湊「いや~、いい展示でしたね!」
烏鷹「企画展もよかったねえ。じっくり見たのは久し振りだよ」
北「僕もです。こうして3人で見に来られるなんて……烏鷹さん、今日は誘ってくださって、ありがとうございます!」
湊「ありがとうございまーす!」
烏鷹「ぼくの方こそ。二人とも、貴重なお休みなのにありがとうね。ほら、ぼくらのユニット名を考えないといけないじゃない。いいヒントになるかなと思って」
湊「そうでした! 俺、ただただ展示を楽しんじゃった」
北「駅舎基礎石の遺構は何度見ても、大胸筋に力がこもりますからね!」
湊「胸が熱いみたいなこと?」
北「はい!!!」
烏鷹「ふふ、北くんの情熱、ぼくは好きだなあ」
北「烏鷹さんも、ここに来ると大胸筋に力がこもったりしますか?」
烏鷹「もちろん。新橋停車場の開業が明治5年でしょ? それから今日まで、時に時代の波に翻弄されながらも、鉄道は人々の暮らしに寄り添い続けてる。このことを考えると胸が熱くなっちゃうよ」
湊「……烏鷹さん」
烏鷹「なんだい?」
湊「北くん」
北「はい」
湊「ユニット名には、『鉄道』に関する字を入れませんか?」
烏鷹「いいね。個人的には『鉄道』って言葉そのものが好きだけど……全部を入れるとアイドルのユニット名っぽくなくなっちゃうかな?」
北「あのっ! 僕、展示を見ながらユニット名の候補を書いたんです! よかったら、たたき台にしてもらえたらと!」
烏鷹「展示室で熱心に書いていたのはそれだったんだね」
湊「北くん、教えて教えてー!」
北「はい!」
北「では……読み上げます」
烏鷹・湊「はい」
北「1つ目。『指差喚呼隊(しさかんこたい)』」
湊「いいね!」
北「2つ目。『鉄分全開組』」
烏鷹「北くんらしいセンスだね」
北「3つ目。『マッスル・バーニング・オーライ』!!!!」
湊「急に筋肉感出てきた!」
北「どうでしょうか……?」
烏鷹「『指差喚呼隊』もいいし、『マッスル・バーニング・オーライ』も楽しくていいね。元気になる感じだ」
北「ありがとうございます!!」
湊「俺は『鉄分全開組』が好きかも! もしかしたらユニット名は、鉄道に関する文字プラス『隊』とか『組』がしっくりきますかね?」
北「確かに……横文字じゃない方が僕たちらしいかもしれません」
烏鷹「うん、日本語の名前なら年配の方にも覚えてもらいやすいね」
湊「となると……やっぱり、『鉄』の字を入れたくないですか?」
烏鷹「とっても素敵だと思う。ぼくらを体現する字でもあるから、『鉄』の字は必須だね」
北「はい!」
湊「あとは……うーん……」
北「歩きながら考えると脳が活性化されるそうですよ! どうですか? もう一度、『0哩標識』に行ってみるのは!」
湊「おっ、もう一回見に行っちゃう? 堪能しちゃう?」
烏鷹「いいお天気だし、ゆっくり歩きながら考えようか」
湊・北「はい!」
《後編》
湊「『鉄』の字を入れたユニット名かぁ……」
北「『鉄 ほにゃほにゃ 組』みたいな感じですかね」
湊「ほにゃほにゃ? ほにゃらら的な感じ?」
北「あっ、そうです。『鉄』の次に、どんな文字を持ってくるのがいいのかなって」
烏鷹「何がいいかなぁ」
湊「『好き』とか『幸せ』とか……ポジティブな字がいいですよね」
烏鷹「そうだね」
北「ああ、やっぱりいいですね! 0哩標識(ぜろまいるひょうしき)に錬鉄製の双頭レール……何度見ても全身の筋肉が活性化します!」
湊「うんうん。歴史のロマンを感じるな~」
烏鷹「さっきも少し話したけど、鉄道が発達したことで、この世界は大きく変化を遂げたよね。移動が楽になったのはもちろん、暮らしに欠かせないものも、遠くまでより早く届けられるようになった」
湊「ですね。『生活に欠かせない』って一言で言うのは簡単ですけど、なんかこう、鉄道って……上手く言葉にできないけど、心の底から惹かれる何かがありますよね」
北「離れ離れになってる人に会いに行けますし、みんなでお出かけもできますからね!」
湊「そうそう~! それって本当に最高だよね!」
烏鷹「ぼくは……人生と鉄道を重ねてるのかもしれない。長く続く線路や、その上をまっすぐに走っていく車輌を思うと、いつも前向きな気持ちになれるんだ。だから、パッセンジャーのみなさんの心も晴れやかになったらいいなって思いながら、日々仕事をしたり、LATCH!の活動をしたりしてるんだよ」
湊・北「烏鷹さん……」
烏鷹「あはは、ちょっと話し過ぎちゃったかな?」
湊「そんなことないです! ずっと聞いていたいくらいです!」
烏鷹「そうかい? 嬉しいな」
北「鉄道……みんな……心、晴れやか……」
湊「北くん?」
烏鷹「どうかしたのかい?」
北「ひらめきました! ユニット名!!」
北「『鉄晴隊(てっぱれたい)』はどうですか!?」
烏鷹・湊「てっぱれたい?」
北「そうです! 烏鷹さんが今言ってくださった『鉄道を通して、みんなの心を晴れやかに』です!」
湊「えっ、待って待って! えっ、これ最高じゃない???」
烏鷹「うん。ぼくもすごく良いと思う。これでいこうよ」
北「はい! 今日から僕らは『鉄晴隊』ですね!!」
湊「よーし!! じゃあ、ユニット名決定の記念に写真撮りましょう!」
北「いいですね!」
烏鷹「湊くん、あとで僕に送ってくれる? SNSにアップしたいんだ」
湊「もちろんです! それじゃ、いきますよ~!」
烏鷹・湊・北「てっぱれた~い!」