STATION IDOL LATCH!

STORY

十数年前ーとある山手線の駅員が、自分が愛する街を盛り上げるためにアイドル活動を始めた。やがてその街に大勢の人たちが集まるようになって、一種の社会現象となり、他の駅からも続々とアイドルが誕生。今では山手線各駅に1人、総勢30人の改札外アイドルが存在する。彼らは改札の中と外を結ぶ存在として、『LATCH!』と呼ばれている。そして今、先輩からバトンを受け継ぎ、3人の新たなLATCH!が誕生しようとしていたー。

#10 僕らがアイドルである理由

どうにか武庸を説得して一緒にユニットを組みたい空蝉と諏訪は、彼をLATCH専用の練習スタジオへと連れ出す。先輩たちの努力する姿を見せれば、武庸も心変わりするだろうと考えたのだ。しかし武庸は態度を変えないばかりか、空蝉の「夢に向かって頑張る姿は格好良い」という言葉に強い拒否反応を示す。「こんなに頑張って何になるんだ」と吐き捨てスタジオを去る武庸。その言葉を耳にした神堂は、残された空蝉と諏訪に「あるもの」を託す。